エンジニア座談会 「技術が好き」。
その想いで人が集まり、高め合っていく。

私たちのカンパニーには、エンジニアたちが自発的に勉強会を重ねたり、交流を広げたりする「職能WG(ワーキンググループ)」という活動が根づいています。ソフトウェア/ICT、機構、電気、それぞれのグループのリーダーが集まり、これまでの取り組みや、活動の成果、リーダーとしての想いを語り合いました。

MEMBER

  • K・S

    S・S ソフトウェア/ICT 2009年入社
    ソフトウェア職能WG /ICT職能WG リーダー
    大阪第三事業部 AV&イメージングチーム
    電気工学科 出身

  • D・A

    T・F 機構 2004年入社
    機構職能WG リーダー
    兵庫事業部 神戸チーム
    CAD製図科 出身

  • U・H

    K・Y 電気・電子 1998年入社
    電気職能WG リーダー
    大阪第二事業部 イメージング1チーム
    電気工学科 出身

SUBJECT エンジニア育成のために、生まれた活動。

トークテーマ
S・S
もともと、ソフトウェア職能WGは、エンジニアの育成のために「ソフト職能チェックリスト」をつくるワーキンググループとして発足しました。チェックリストの作成・改定を行う中で、「ソフトウェアの職能のスキルをどのように評価し、育成につなげていくのか」というテーマと向き合い、必要なスキルを身につけるには「資格取得」がいちばん効果的だということが分かってきたのですね。そして、チェックリスト改定の役割を終えてからもWGは残り、今は「資格取得」をテーマにエンジニアたちのスキルを育む活動になっています。
T・F
私たち機構職能WGも、発足は同じでした。スキルを評価するためのシートづくりから始まって、今は社員たちの交流や資格取得が活動のメインになっています。機構には「機械・プラント製図」という資格があるのですが、その2級は機構設計のエンジニアたちにとって自動車の運転免許のようなもので、図面を書くうえで必要不可欠な基礎知識とルールが詰まっています。若手エンジニアたちに呼びかけて勉強会をひらき、知識と製図の両面から、実務に十分対応できる基礎を学ぶ場になっています。
トークテーマ
K・Y
電気職能WGも同じように、「資格やスキルを身につけるためにどうしたらいいのか」というところが出発点になっています。私たちが携わる開発現場は、さまざまな地域に点在していますので、それまでなかなか一堂に集まる機会がありませんでした。「同じようなことを学びたい人が集まって勉強できれば、効率が良いのではないか」という発想から、「資格を取りませんか」とエンジニアたちに呼びかけたところ、知的好奇心や探求心のある人が集まってきた。そこから勉強会がはじまりました。
S・S
ソフトウェアの資格としては、特に「情報処理技術者試験」に力を注いでいます。基礎として必要なものになりますし、上級資格になると高度な開発の場でも有効なものがあります。もともとチェックリストをつくったときも、この試験がベースになっていますからね。

SUBJECT みんなが次々と資格を取り、つぎに続く人を育てていく。

トークテーマ
K・Y
私たちは年に6回、土曜日に集まって勉強会をひらいています。電気工学というのは専門分野が多岐にわたるので、参加メンバーたちが共通して学べる基礎的なところを中心に勉強をしています。基礎を学ぶと、あとは自然とみんな、いろいろな資格を取っていくんです。応用が利きますからね。
たとえば、「第一級陸上無線技士」という業界最高水準の資格や「EMC設計技術者」という専門性の高い資格。オフィスの入り口に資格取得者の名前が紹介されているのですが、そこに名を連ねているのも、うちの勉強会に来ているメンバーです。そして、その資格を取った人が勉強会の講師を務め、つぎに続く人たちを育てていく。そんな良い循環が生まれています。
T・F
機構では今、「機械・プラント製図」の次のステップとして「機械設計技術者」を取り入れています。試験が毎年11月にあるのですが、1日で11科目ものテストを行うという、とても範囲の広い試験なんです(笑)。たとえば、掃除機や洗濯機などの白モノ家電の機構を考えるとき、水の流れや空気の流れ、という自然現象も相手にしなければいけません。だから、出題の範囲が広くなるのですね。
この11科目の勉強会は、中心メンバーの5人や過去に受験して合格された方が講師を務めています。範囲が広い試験ですから、ポイントを押さえて勉強をしなければいけない。そのポイントを、実際に合格された方から直接聞ける場になっています。
トークテーマ
K・Y
一人で勉強していたら挫折するかもしれないけど、誰かがいたらお互いに刺激し合える。そこに対して、資格取得者への報奨金や、講習会への交通費支給など、カンパニーも全面的にバックアップしてくれている。知的好奇心をもって学び続けたいというエンジニアには、とても良い環境だと感じています。
T・F
機構でいえば、資格を取るのに製図の設備がいるのですが、「設備が無いから受けられない」という人もいて、その場合もカンパニーとして受ける環境をバックアップしてくれています。製図を自宅でやる場合は貸出もありますし、カンパニーの事務所にある研修室を使うこともできます。
K・Y
さらに、資格取得状況が社内誌等にも紹介されるので、モチベーションアップにつながっていると思います(笑)。WGからカンパニーに働きかけて、しっかりそれに応えてくれる。こういう企業文化が定着してきたことが成果かなと、ふり返って思いますね。

SUBJECT 自分たちで呼びかけあい、いくつもの勉強会が生まれてきた。

トークテーマ
S・S
勉強会を続けてきて、「自分たちで自主的に勉強しよう」という気運が高まってきたことも、大きな成果だと考えています。WGの活動とは別に、エンジニアたちが自ら呼びかけ合って、それぞれの職場で勉強会をひらいているという話をよく聞くようになりました。
K・Y
私たちのカンパニーは、関西に開発拠点があれば、関東にもあって、全員が集まるのは難しかった。WGの取り組みが各職場に広がってきたことはうれしいですね。
S・S
これまで大阪で行っていた勉強会も、最近はテレビ会議で3拠点同時に行ったりしています。
T・F
機構職能WGを続けてきてうれしいのは、基礎的な資格取得をクリアした人の中から、次は「機械・プラント製図」の2級、その次は1級、または「機械設計技術者」と、チャレンジを重ねていく人が増えたことです。もうひとつ、交流会に参加したメンバー同士が仲良くなって、横のつながりが広がっていることも成果だと思っています。自分のところだけだと出てこないアイデアや技術もあるので。ふだん会えない社員が交流できるようになったことは大きいですね。

SUBJECT 設計者本人が、目の前で製品を“分解”する「技術交流会」。

トークテーマ
K・Y
「勉強会は、自分にはハードルが高いかもしれない」。そう思われている人には、まず「技術交流会」が入り口になるかもしれません。年に1,2回、みんなで集まって電化製品を分解する会です。ポイントは、設計した本人が分解、解説するっていうところですね(笑)。
自分で設計したものを、説明しながら分解していく。その途中にもけっこう発見があって、「なんでこういう風に分解しやすくなっているのか」「ドライバーがきっちりと入る」「邪魔するものがない」とか、設計したエンジニアの工夫が見て取れるんです。本人から聞いて初めて分かることもあります。ふだん何気なく思っていることでも、聞くと「そうか!」ってなりますね。このイベントは年に1,2回ひらいていて、けっこう人気があります。もともと機構のWGがされていたイベントで、電気でもやりたいなと思って始めました。
T・F
機構では、10年ほど前から、この活動を続けています。私たちも他のエンジニアたちが担当している製品を見ると、学べることがすごく多いんですよ。同じメーカーでも、製品が違うと会社が違うくらい文化が違うことがありますから。そもそも使っているネジの太さからして違います。こうした違いを知り、お互いに生きた学びを伝え合う場になっています。
S・S
ふだん仕事で会えない人と会えて、そこで違う文化の話を聞けるというのは、WGのいちばんのメリットかもしれません。同じ職能でも、部門や開発製品によってまったく違いますからね。他のエンジニアの話を聞くのは面白いし、いろいろな発見もあるし、自分自身の仕事への見方も変わると思っています。
K・Y
入社間もないエンジニアであれば、こうした分解にふれることで、「この商品の中はどうなっているのか」と興味を持ってもらい、それが学びの動機づけになってもらえたらうれしいですね。

SUBJECT ICTの職能が加わり、さらに広がる技術交流の可能性。

トークテーマ
S・S
もともとソフトウェアの職能では、組み込みソフトを手がける人がほぼ100%だったのですが、ここ数年はICTの職能をもつエンジニアもたくさん入ってくるようになりました。別の職能として分けているくらい、やることが全然違うんですね。ICTになると電気製品との関係性がなく、そもそもソフトの開発ではなく、サーバーの運用管理を担当する人もいる。すると、同じソフトでも、そもそも何をやっているかという想像もつかないんです。ですから最近は、勉強会でICTとソフトウェアが一緒になることにもメリットが大きいと思っています。
ICT職能のエンジニアたちは、職場でも頻繁に集まって勉強会をしています。今はソフトウェア職能WGの中にICT職能WGも含まれているかたちですけども、一緒に勉強会をやって、お互いに全然知らない世界を知るということをしています。
K・Y
私たちのカンパニーには、豊富な情報を持ったエンジニアがたくさんいるので、それぞれの情報を提供し合えるのが、大きな魅力ですね。
T・F
「みんながいろいろなことをしている」というのが私たちのカンパニーの強みだと思っています。そして、その多様な技術を融合させているところは、他社でもあまりないことだと思います。

SUBJECT 社内誌やWEBを活用して、情報発信も、さらなるパワーアップを。

トークテーマ
S・S
今年は、これまでやってなかったことをやろうと思っているんです。勉強会と併行して、実はずっと続けていることがありまして、「ソフト通信」という社内情報誌を発行して、ソフトウェアのエンジニアたちに情報提供を行ってきました。2010年から毎月やっていて、2019年に100号を迎えます。
今年はそこにも、さらに力をいれようと思っています。たとえば、組み込み総合技術展をはじめ、さまざまな展示会にメンバーが足を運んでレポート記事を届けたり。すべての人が仕事を抜けて行くことはなかなか難しいので、WGのメンバーが会場を視察してきて、具体的な中身をお知らせしようと取り組んでいます。
K・Y
「ソフト通信」では、ソフトの技術的な紹介も連載されていますよね。
S・S
はい。「今年はこれを連載しましょう」というテーマがいくつかあって、すこし前だと「コーディングルール」。いろいろな職場でルールは決められているけど、意外となぜそのようなルールがあるのかを知らない人も多いので、基礎的な知識としてそれを一個一個ひも解いていきました。
T・F
機構でも、技術研修会というかたちで、取引のある会社の工場見学をさせてもらっていたのですが、今年は初の試みとして、動画サイトにアップされている機械の映像を活用して、バーチャル的な工場見学を企画しました。WEBサイトで紹介されている動画をベースにそれを解説していくかたちですね。こういう解説をまとめて、エンジニアが好きな時にいつでも学べるかたちにしていければと考えています。

SUBJECT 「技術が好き」。その想いで、人が集まっている。

トークテーマ
S・S
ソフトウェアは、構成メンバーがかなり若い。半分は若手エンジニアですね。ソフトに関しては長くやっているからすごいというよりも、どんどん新しくなっていくので若い人の方が良く知っていることもあるんです。ベテランでも情報をキャッチアップできるように、どんどん若い人たちに参加してもらうようにしています。
T・F
機構では、中堅のエンジニアに積極的に参加をしてもらっています。勉強会は若手がメインに受講しているのですが、資格を取った中堅のメンバーたちが講師としてその勉強会をまとめていく。自分自身が深く理解していないと教えることはできませんから、「育成する立場」に回ってもらうことで、さらなるスキルアップをめざしてもらいたいという想いがあります。
トークテーマ
K・Y
電気は、新入社員から定年間近のエンジニアまで幅広くいます。WGも職能ごとに特色があっておもしろいですね(笑)。私たちは、基礎的なところから応用まで幅広く取り組んでいて、いちばん大事にしているのは「学問」です。たとえば、高校物理から大学の数学までをしっかり活かせば、いかに業務で理論的に答えを出せるかを証明しています。資格を取ってからもさらに勉強会に来られる方もいるくらいなので、まだまだ「発見の場は続くのだな」という印象を受けています。
S・S
私は何より、自分自身が「新しいことにどんどん興味を持って勉強していきたい」と考えていますから、WGでやっていることも自分の興味につながっていることなんですね。ソフト職能の活動と言いながらも、すべて自分のためになっているんです。
K・Y
WGの活動は、強制ではなく「自発的」なもの。好きな人が集まってやっていることなので、無理なく続けられるということも大切だと思います。本当に「技術が好き」という方に、これからも入ってきてほしいですね。私たちのカンパニーには技術を習得する環境が整っていて、その中にWGという活動があり、好きな人が集まって勉強会や技術交流会を繰り広げている。電化製品や設計が好きでこの仕事を選んだエンジニアにとって、とてもしあわせな環境なのかなと感じています。